いざパラオ旅行が決まり旅行計画を立てるなかで、気になるのはパラオのインターネット事情です。
結論、パラオ渡航の際は、パラオに到着するまでは海外用ポケットWi-Fiなどを、到着したら現地Wi-Fi用のプリペイドカードやSIMカードを使用することをおすすめします。
本記事では、パラオ現地で使用できるWi-Fiをはじめ、期間や予算に応じて賢く使い分ける方法まで詳しくご紹介します。きっと自分に合った方法が見つかるはずなので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
【重要:新型コロナウィルスの影響について】
2020年10月現在、新型コロナウィルスの影響で、パラオへの旅行ツアーならびに定期航空便の運航は一時停止されています。またパラオへの渡航者は入国後14日間、指定のホテルに隔離されることになっているのでご注意ください。
日本のレンタルWi-Fiサービスは、パラオで利用できない
海外でインターネットを使うためのWi-Fiルーターをレンタルする会社はいくつかありますが、「テレコムスクエア」「グローバルWiFi」「グローバルデータ」「Wi-Ho!」「イモトWiFi」など、日本のTVCMで見聞きするサービスでも、実はパラオでは利用できません。(2020年10月現在)
しかし、日本からパラオへ到着するまでに、海外用Wi-Fiルーターが必要となるケースがあります。というのも、パラオまで直行便だと約4時間半で到着しますが、経由便だとトランジットの時間が発生するため、合計すると約7〜9時間かかってしまいます(経由地により異なる)。
日本からパラオへ通年運行しているのは経由便のため、経由地での過ごし方を事前に考えておくことは、旅行全体の快適さを左右します。
その際に重宝するのが、海外用のレンタルWi-Fiです。パラオの主な経由地(台湾・韓国・グアム)でも利用できるため、安心して観光を満喫できます。ただ前述したとおり、パラオでは現地のWi-Fiルーター以外利用できないので注意が必要です。
もし経由地での観光も旅行計画の一つに取り入れるのであれば、海外用のレンタルWi-Fiを準備することは一つの選択肢に十分なるので、ぜひ検討してみてください。
パラオ旅行中は、使用用途に応じてWi-Fiの使い方を決めよう
パラオのインターネット環境は、2017年にグアムから海底ケーブルで高速インターネット回線がつながったりと、ここ数年で大きなも変化を遂げています。
そんなパラオを旅行する際に利用できるインターネットは、おもに下記の4つです。それぞれの使い方とおすすめする旅行者の特徴を表にまとめました。
使い方 | 旅行者の特徴 | |
街中のフリーWi-Fi | ホテルやレストランで利用できる。 パスワードを端末に入力する必要がある。 |
あまりネットを使用しなくても問題ない旅行者 |
モバイルWi-Fiルーター | 現地の通信会社「PNCC」利用申し込み(事前予約)をして、専用のルーターをレンタル。 | 同時に複数のスマホやPCに接続して使いたい旅行者 |
Wi-Fi用のプリペイドカード | 現地の通信会社の3社が提供するWi-Fi。 専用のカードを購入しパスワードを端末に入力する。 |
身軽にネット環境を確保したい旅行者 |
プリペイドSIMカード | 空港や街中のショップで購入する。 SIM挿入後、開通手続きをする(SIMフリースマホのみ対応)。 |
コスパよくネットを使いたい旅行者 |
これから、それぞれのWi-Fiの使い方をご紹介します。ご自身の旅行計画に合ったネット手段を見つけていきましょう。
街中で利用できる「フリーWi-Fi」
ネット環境が徐々に整備されてきたパラオでは、パラオ国際空港や、レストラン、ホテルなどでフリーWi-Fiが飛んでいます。
パラオ旅行において必要最低限使えるスピードが出ており、グーグルマップやYouTubeを使ってみてもストレスになることもありませんでした。利用時間の制限などを設けている場所も少なく、気の向くままにWi-Fiを利用できる環境が整っています。
利用のためにパスワードを入力する必要がある場合は、店員さんやスタッフの方にパスワードを尋ねてみましょう。
ここでは、パラオ旅行でも訪れることの多い、空港・ホテル・レストランやカフェでのフリーWi-Fiの使い方をご紹介します。
パラオ国際空港のフリーWi-Fi
パラオ国際空港ではパスワードなしでフリーWi-Fiを利用できます。手順は以下のとおりです。
- 手持ちの端末でWi-FiをONにし、「PNCC RROMO HOTSPOT」にアクセス
- 認証画面が表示されるので、「I agree」を選択
- 「WELCOME TO PNCC PALAU」の画面が表示されたら接続が完了です
パスワードの入力もなく、かんたんにWi-Fiの利用ができます。1回あたり30分利用でき、途切れたあとも再度接続することができます。
筆者が利用した時間はいずれも深夜帯でしたが、速度は速く、安定しており、グーグルマップの現在地の更新や、ホテルやツアー会社からのメールのチェック、到着日の通貨レートの検索なども空港に到着してから確認できました。
まだまだ日本からパラオへ向かう際には深夜発着便も多く、とくに帰国する際はフライトまでの時間を空港内で過ごすこともあります。そんなときにWi-Fiが使えると利便性が上がるので、ぜひ覚えておいてください。
ホテルでのフリーWi-Fi
パラオのホテルは基本的にフリーWi-Fiが飛んでいます。筆者は「West Plaza Coral Reef」というアパートタイプのホテルに宿泊したのですが、フロントで渡されたパスワードをスマホに入力するだけでかんたんに接続できました。
滞在中は、通話アプリを利用して日本の知人とテレビ電話をしたり、動画の閲覧もでき、普段通りスマホを使えました。
ホテルによって敷地内どこでも使える場合もあれば、ロビーのみに限られる場合もあるので、事前にホテルへ確認しておくと安心です。
パラオ旅行で人気なホテルは下記の記事からご確認いただけます。ぜひ参考にしてみてください。
レストランやカフェのフリーWi-Fi
多くのレストランやカフェでフリーWi-Fiが利用できます。筆者が今回食事をしたレストランはすべてフリーWi-Fiが飛んでおり、時間や天候に関係なく快適につながりました。
フリーWi-Fiといっても、お店ごとにパスワードを入力する必要があるので、店員にパスワードを聞きましょう。英語ができなくても「Wi-Fi password?」「What is Wi-Fi password?」など単語を並べるだけでも大丈夫です。
「Red Rooster Cafe」や「Coffee Berry」など、パラオ旅行の拠点となるコロール島、マラカル島、アラカベサン島にあるレストランやカフェであれば、基本的にWi-Fiは利用できると考えて良さそうです。メニューの名前を調べたり、英語が苦手な方は翻訳アプリを利用してコミュニケーションも取れますよ。
パラオ現地でレンタルできる「モバイルWi-Fiルーター」
前述した通り、パラオで唯一利用できるWi-Fiルーターは、パラオ現地でレンタルできるPNCCのモバイルWi-Fiルーターです。
PNCC(Palau National Communications Corporation)はパラオ国営の通信公社で、コロール州やアイライ州といった主要エリアで4G回線を利用することができます。(その他の州は3G回線)
利用するには、現地でレンタルする方法と、ナイスデーツアーという日本のツアー会社を通じて申し込む方法があります。パラオ旅行の手配をおこなうナイスデーツアーでは、ツアーの申し込みとともにWi-Fiルーターの利用申込みを受け付けており、パラオ到着後に受け取れるので便利です。
利用料金は直接申し込む場合と変わらず、下記の2タイプ。日本から予約すれば、現地でルーターを受け取って利用できます。
- Short-Stay Plan(125USドル / 約13,500円)・・・データ通信量:10GB/利用期間:5日間
- Long-Stay Plan(250USドル / 約27,000円)・・・データ通信量:20GB/利用期間:14日間
1つのルーターにつき3台まで同時接続でき、実際に2人でスマホやパソコンを使ってみましたが、問題なく快適にインターネットを利用できました。もちろんYouTubeの視聴もサクサクです。
レンタルの申し込みにはツアーの申込みが条件となっているので、詳しくはナイスデーツアー(運営:グローバルサービス株式会社)までお問い合わせください。
パラオ旅行専門店ナイスデイツアー
手軽にネット環境を確保できる「プリペイドカード」
Wi-Fiルーターのほかに、パラオの通信会社が提供するWi-Fi用プリペイドカードを利用することで、街中のWi-Fiを利用できます。いわゆる有料Wi-Fiで、「PNCC」、「パラオテレコム(PT))」、「PT WAVEFI」の3社がプリペイドカードを提供しています。
モバイルWi-Fiルーターのようにいつでもどこでも、というわけではありませんが、日中はアクティビティで海に出ることが多いパラオではさほど問題ではありません。金額が安いうえに使用日数やデータ使用量によってさまざまな組み合わせがあるため、より自分に合ったプランを見つけやすいのも特徴です。
使用方法は、プリペイドカードを購入し、カードに記載されたパスワードを自身の端末で入力するだけ。とてもシンプルです。
コロール州にあるWCTCショッピングセンターではPNCC社のプリペイドカードが販売されていました。
- 2日間無制限使い放題(2USドル / 約216円)
- 10時間分使用可能(5USドル / 約540円)※使用期限:30日以内
- 20時間分使用可能(10USドル / 約1,080円)※使用期限:30日以内
などとさまざまなプランが販売されており、今回は「2日間無制限使い放題」のWi-Fi用プリペイドカードを購入。使用したいタイミングでパスワードを入力し、Wi-Fiがつながった瞬間から2日間使えました。
使用範囲はコロール島のみでしたが、ホテルやレストランのWi-Fiに遜色なく、ストレスを感じずにインターネットを利用できました。レンタカーでの移動中も、グーグルマップを見ながらドライブできたので非常に役立ちました。
パラオへの滞在日数によって、自身に合ったプリペイドカードの購入をおすすめしますが、フリーWi-Fiと併用することで、使用時間の節約もできます。
各社で期間や金額、インターネットへの繋がりやすさはほとんど変わらないようで、「PNCC」、「パラオテレコム(PT)」、「PT WAVEFI」いずれかの購入場所を見つけ、使用用途やデータ使用量の上限などで選びましょう。
コスパよくネットを利用できる「SIMカード」
比較的長い期間パラオに滞在する予定であれば、SIMカードを利用するのがおすすめです。SIMカードを取り扱う通信会社は、プリペイドカードと同じく「PNCC」。旅行者には「8日間2GBプラン」が人気で、一定のデータ使用量をしっかり確保できます。
SIMカードを購入する場所は、国際空港をはじめ街中にあるショップです。旅行者であれば、空港に到着したタイミングに買っておくと安心するでしょう。1枚25ドル(約2,700円)と金額はそこそこしますが、その分ネット速度は安定しています。
また利用するには、SIMフリースマホ所持者が対象となり、専用のショップもしくは自分で開通手続きをする必要があります。少し手間ではありますが、その分ネット速度の快適さに満足するはずです。
実際に、現地でSIMカードを使ってみた感想や口コミが、旅行の比較サイト「フォートラベル」に投稿されています。気になる方は、下記サイトをチェックしてみてください。
パラオのネット環境は雨に左右されやすいので注意
パラオのインターネット環境は、まだまだ発展途上にあります。
そもそもインターネットの電波には、水に当たると吸収されてしまう性質があります。そのため、通信会社の基地局から飛ばす電波は、雨の影響を受けることで不安定になってしまうわけです。
パラオでは、スコールが発生しやすい雨季(5月〜10月)は、とくにネット環境が良い状態ではなく、ひどい時にはネットに繋がらないこともたびたび起きます。
はじめてのパラオ旅行者にとっては、雨の少ない時期を考慮した日程を決めることも安全な旅行計画のポイントとなるので、注意しておくようにしましょう。
まとめ|滞在日数や用途にあわせてWi-Fiを活用しよう
数年前まで最高級ホテルのWi-Fiでさえ速度が遅いといわれていたパラオですが、海底ケーブルの接続以降、インターネット環境はかなり改善されてきています。実際にWi-Fiルーターや街中のWi-Fi、ホテル・レストランのフリーWi-Fiを利用しましたが、旅行中困ることは一度もありませんでした。
旅行中いつでもどこでも高速インターネットを使いたい方はPNCCのWi-Fiルーターを、最低限の利用で問題ない方はプリペイドカードを、1日数回の利用で問題ない方はフリーWi-Fiなどと、さまざまなWi-Fiをうまく利用して、より充実したパラオ旅行にしてみてください。
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