赤道に近いミクロネシアに属するパラオは、全域が熱帯雨林気候に属しており、気温は年間を通して27度前後で安定しています。
そんなパラオの天気には、雨季と乾季があること、非常に天候が変わりやすいこと、年間を通してスコールが降ること、といった3つの特徴があります。
今回はパラオの天気に関する情報と、シーズンごとに用意したい持ち物をまとめました。
パラオの天気(年間気温・降水量)
記事の冒頭でもお伝えしましたが、パラオの気温は年間を通して、27℃〜28℃と安定しているのが特徴です。
いつでも半袖・半ズボンで過ごすことができますが、紫外線が強いことやホテル内では冷房が効いていること、そして虫刺され防止の為に、長袖や上から羽織るものをひとつ持っておくと良いでしょう。
天気が安定している一方で、雨量にはばらつきがあります。
とくに雨季に当たる5月〜10月は、降水量が多く突発的なスコールが多発することを覚えておきましょう。最近では、雨が少ないと言われる乾季でもスコールを経験することが多くなってきたので、レインウェアや折り畳み傘といった雨対策は必須と言えるでしょう。
パラオの乾季(11月~4月ごろ)は観光のベストシーズン
パラオのベストシーズンである乾季(11月〜4月)は、世界中から多くの観光客が集まります。乾季における天候は安定的で、ジメジメとした湿気も少なく非常に過ごしやすいのが特徴です。また、11月から次第に雨の量は減り、2月と3月がもっとも雨量が少なくなります。
ただ、乾季でも天気が崩れる日やスコールが降ることもあります。事前にツアーを予定している場合でもツアー会社が天候の状況を見ながら行程を判断することもあるので、指示に従うようにしましょう。
雨風が強く海に出られない日は、コロール島内でお土産選びやショッピングをしたり、博物館や水族館を楽しむこともできます。
パラオの乾季ならではの観光スポット
乾季シーズンを最大限満喫したいなら、パラオの海へ出かけことがおすすめです。美しい景色に囲まれたパラオは、真っ青な空とさんさんと照り輝く太陽の下であればあるほど、海の青さは増し、あたり一面に絶景が広がります。
乾季で天気の良い日には、パラオの世界遺産でもあるロックアイランドを巡るツアーへの参加がおすすめです。また、ダイビングをはじめとしたマリンアクティビティに最適です。雨風や海峡など、天候に左右されやすいロングビーチへの上陸や、カヤンゲルなど海の移動が長い遠方へのツアーも催行されやすくなります。
このほかにも、乾季の時期に訪れてほしいパラオの海のスポットはいくつもあります。下記の記事では、パラオ旅行で訪れたい定番の海から穴場スポットまでを詳しくご紹介しています。
パラオの雨季(5月~10月ごろ)はツアー代金が比較的安い
パラオの雨季は5月~10月ごろにあたります。5〜6月ごろから次第に雨が多くなり、7月にピークを迎えます。
7〜8月は、ほかの月と比べると激しいスコールに見舞われることも多く、降水確率が高くなります。とくに7月の降水量は400mmを超えるときもあり、台風の起きやすい8月の東京とほぼ同じ量の雨が降ります。熱帯低気圧が発生し、西風が当たる場所も多いため、雨よりも風の影響を受けてツアーが中止になることがあります。
そのため、旅行者には敬遠されがちな雨季ですが、旅費は安くなる傾向にあります。雨季といえど、旅行中ずっと雨が降ったり海が荒れているわけではないので、お得に旅行したい方にはおすすめのシーズンです。
筆者が訪れた6月下旬は、4泊中1日雨、2日曇、1日晴れといった天気でした。時間帯によっては青空が見えることも多く、雨季でも十分パラオを満喫できました。
パラオの雨季ならではの観光スポット
基本的にマリンアクティビティは雨の場合でも決行し、風が強く波が荒れるときに中止になるケースが多いことを覚えておきましょう。
実際、雨の方がマリンアクティビティを楽しめる例があります。たとえば、幻想的なクラゲと泳ぐことができるで有名な「ジェリーフィッシュレイク」では、少し天気の悪い方がたくさんのクラゲに遭遇する確率が上がるそうです。
もし、大雨や嵐といった悪天候でツアーが中止になった場合は、ベラウ国立博物館やエピソンミュージアムなど、室内で楽しめる施設を訪れると良いでしょう。お土産屋や免税店もダウンタウンにまとまっているので、時間を持て余すことは少ないでしょう。
パラオの天候にあわせて準備しておきたい持ち物
パラオの天候の特徴を踏まえ、乾季・雨季に応じて必要な持ち物を準備しておきましょう。季節が分かれているといえど、スコールはほぼ毎日降るため、滞在中の行程に合わせて持ち物を考えるとよいです。
レインジャケットやレインパンツ
乾季・雨季問わずパラオではスコールがしょっちゅう降ります。濡れたままだと身体が冷えてしまうため、突然の雨に備えるためにもレインジャケットやレインコート、レインパンツなどがあると安心です。
黒色は紫外線の98%をカットするといわれているので、黒のレインジャケット用意すれば、雨と紫外線対策を併用できます。
折り畳み傘でも問題ないですが、1日外に出ている日などは途中で晴れることもあるので、小さく折りたためるジャケットタイプをおすすめします。
濡れても良いサンダル
長靴やレインブーツはかさばるため旅行に適しているとはいえず、雨の多い地に行くときは手入れが楽なサンダルをおすすめします。素材がゴムやプラスチック製のものは生乾きになりづらく、連日のツアーでも使えるのでとくにおすすめです。
「ガラスマオの滝」のようなトレッキングでもサンダルが活躍しますが、川のそばを下っていくエリアもあり、濡れていて滑りやすいため十分に気をつけてください。
カバン用のレインカバー
リュックサックなどを使用する場合は、レインカバーの用意を強くおすすめします。カバーをつけていれば、雨の日でもカメラやスマートフォンなどの電子機器も安心して持ち歩けます。
筆者の場合は、ゴアテックスのジャケットと帽子、レインカバーをつけたリュック、水着にサンダルといった傘なしのスタイルで旅をしています。そうすれば濡れることは一切なく、ポケットに防水のアクションカメラを入れておけば、手ぶらで旅をして好きな時に写真を撮ることができます。荷物が増えると行動意欲は減るので、旅中はできるだけ身軽にするのがおすすめです。
日焼け止めやラッシュガードといった日焼け対策
パラオはとにかく紫外線が強く、日本に比べると約7〜8倍とされています。「ミルキーウェイ」や「ロングビーチ」などに訪れると日陰がなく日差しを直接浴びることもあるため、サングラスや帽子、日焼け止めは必須アイテムです。
しかし、パラオでは2020年より珊瑚礁に有害な成分を含む日焼け止めを禁止にする法案が制定され、違反者には罰金が課せられます。渡航前にお持ちの日焼け止めの成分を確認してください。パラオのお土産屋にいけば、珊瑚に害のない日焼け止めを購入できます。
また、数多くのクラゲが棲息する「ジェリーフィッシュレイク」に訪れる場合は日焼け止めの使用に注意が必要です。2019年6月時点、クラゲの保護のために水中に入る30分前から日焼け止めの使用が禁止されているため、前もって塗るか、ラッシュガードの用意をおすすめします。
参考:パラオ、有害成分含む日焼け止めを全面禁止 世界初 – BBCニュース
パラオの天気を理解し、できる限りの対策をしよう
以前までは雨季と乾季が明瞭に分かれていたようですが、現地の方によると、ここ数年の気象変動によって徐々にその差がなくなってきているとのことでした。そのため、パラオでは雨季・乾季関係なく、スコールや紫外線対策は必須です。
また、天気が本当に変わりやすいので、ツアーはなるべく現地で直前に申し込むか、事前にツアー会社と相談して柔軟に対応できるようにしておきましょう。
パラオ旅行を最大限楽しむためにも、パラオの天気の特徴を理解し、充実した旅行にしてください。
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