カヤックは当日の服装や持ち物によって、安全性や快適性が変わってきます。
しかし、とくに初めてカヤックに挑戦する方は、最適な服装や持ち物に迷ってしまいますよね。適切な服装や持ち物は季節・気候によって異なるため、ポイントを押さえたうえで準備を進めましょう。
そこで本記事はカヤックに最適な服装や、用意しておきたい持ち物などをまとめました。また、各アイテムのおすすめの商品も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
カヤックの服装準備で押さえておきたい4つのポイント
より安全・快適にカヤックを楽しむためには、服装選びのポイントを押さえることが大切です。ただ服装を用意するだけではなく、素材や季節を意識しながら服装を選ぶことで、安全性や快適性は一気にアップします。
用意を始める前に、以下のポイントもしっかりとチェックしておきましょう。
1. 服装選びでは速乾性が重要!化学繊維がおすすめ
カヤックでは万全の準備を整えても、パドルや波のしぶきによって必ず体が濡れてしまいます。そのため、服装選びでは「速乾性」を意識し、基本的には化学繊維のものを選びましょう。
具体的なものとしては、ナイロンやポリエステルが使用されたラッシュガードなどがベストです。肌寒い時期では、速乾性のある薄手のフリースなども用意しておくとよいでしょう。
なお、綿のシャツは水を吸収しやすく、蒸発する際に体温が奪われやすいため要注意。冬場はもちろん、夏場でも体温・体力を奪われてしまうため、基本的には着用しないようにしましょう。
2. 日焼け対策は徹底的に!できれば長袖のものを用意しよう
夏場はもちろん、涼しい季節でも水上では強い日差しにさらされます。カヤックはどんな季節でも日焼けをするアクティビティなので、日焼け対策は万全にしておきましょう。
日焼け止めも効果的ですが、できれば長袖のトップス・ボトムスを用意しておくことがポイントです。とくに冬場は体温を維持することにもつながるので、必ず長袖のトップス・ボトムスを着用しましょう。
3. 季節や気候も意識した服装選びを
カヤックは楽しむ季節によって、気温や湿度などの環境が大きく異なります。より快適にカヤックを楽しむには、季節を意識して服装を選ぶことが重要です。
夏場は薄手の服装でも問題ありませんが、春や秋などの肌寒い季節は「保温性」も大切なポイント。風によって体温を奪われないように、ウインドブレーカーなどのアウターを着用しましょう。
また、冬場はとにかく着込むことが重要ですが、体を濡らさないようにレインコートの着用もおすすめ。速乾性のあるアウターを用意しておけば、体温や体力をしっかりと維持できます。
4. カヤックでは着替えの準備も忘れずに!
カヤックは必ず濡れるアクティビティなので、「着替え」も必須のアイテムです。ツアーなどの解散後にそのままの服装で過ごすと、体温低下や体調の悪化につながる恐れがあるため、必ず着替えを持参するようにしましょう。
また、高波や通り雨などに備えて、カヤック上での着替えも用意しておくと安心。濡れたままの服装でいると、風によって体温や体力を大きく奪われてしまうため、カヤックでは体が濡れることを軽視してはいけません。
濡れた着替えを入れるドライバッグを用意するのも忘れないようにしましょう。
季節別の服装選びのポイント
服装を準備する際のポイントを解説したので、ここからは季節別の洋服選びのポイントをご紹介します。
夏はより紫外線対策を、冬は防寒対策を、春秋は急な天候の変化に対応できる服装を意識する必要があります。
それぞれのポイントを詳しく解説していますので、より快適にカヤックを楽しむために、しっかりとチェックしていきましょう。
夏|水着のみは基本的にNG!ラッシュガードがおすすめ
【夏の服装】
- 水着または化学繊維のトップスボトムス
- ラッシュガード素材のアウター
とくに夏場は気温が高いので、「水着だけで涼しく楽しみたい」と感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、水着だけでは紫外線の影響を強く受けるため、日焼け・熱中症のリスクが上がってしまいます。
仮に日焼け止めをしっかりと塗っても、水に濡れるカヤックではその効果が半減してしまう恐れがあります。少しでも露出部分を減らすために、水着の上からでも衣服を着用するようにしましょう。
そこでおすすめなのが、ラッシュガード生地のアウターやレギンスなどです。
ラッシュガードの素材はポリエステル・ポリウレタン・ナイロンが使われているので、乾きやすく動きやすいのが特徴です。また、UVカットのものも多く、機能性に優れています。
そのため水着の上から着るのにも適していて、紫外線対策やけが防止にもなるので1枚持って行くといいでしょう。
また、ラッシュガード素材の衣服についてまとめた記事があるので、ぜひ参考にしてみてください。
冬|ウェットスーツ(ドライスーツ)の着用を
【冬の服装】
- ドライスーツ、ウェットスーツ(フルタイプ)
- 化学繊維のトップス、ボトムス
- レインウェアやウィンドブレーカー
「冬の時期に、カヤックを思いっきり楽しみたい!」と思っている方は、ドライスーツの着用をおすすめします。とくに12月初旬〜3月中旬は水温が低いので、カヤックに必須のアイテムです。
また、レインウェアやウィンドブレーカーなどのアウターを着用することで、防水・防風対策になります。風や水は体温低下の原因にもなるので、必ず用意しましょう。
ドライスーツ(真冬におすすめ)
ドライスーツとは、身体の上下が一体となったラテックス製(伸縮できるゴム性の材質)のウェアのことです。このスーツは防水性が非常に高いため、誤まってカヤックから落水してしまった時でも、水の侵入を阻み身体の体温が低下するのを防いでくれます。
ドライスーツには「セミドライタイプ」と「フルドライタイプ」の2種類あり、それぞれの特徴と使用用途が異なります。
- セミドライタイプの特徴:首元がネオプレンという素材で作られており、フルドライタイプと比べると密着性が低い。そのため落水をすると、首から多少の水が侵入する恐れがある。しかしその分、金額はフルドライタイプと比べてリーズナブルな価格帯(平均3万円)。水に濡れる機会の少ない「カヤックで釣りをしたい人」におすすめ。おすすめの商品:FELLOW セミドライ ウェットスーツ
- フルドライタイプの特徴:フルドライのメリットは、落水しても濡れない「完全防水」という点また全体的にルーズフィットなため、ゆったりとした着心地で過ごしやすいのもうれしいポイント。デメリットは、生地の保温性が弱いため、中にスウェットやジャージを着る必要があるという点。価格帯については、セミドライタイプと比べて少し高め(約8万円前後〜)。身体を動かして水に濡れる機会の多い「カヤックで川下りをしたい人」におすすめ。おすすめの商品:LITTLE PRESENTS フルドライスーツⅡ DS-02
ウェットスーツ(フルスーツ)
次に、冬の初めや、暖かい地域(沖縄や南国など)の冬に対応できるウェットスーツについて解説していきます。
ウェットスーツで暖かく過ごすことができる理由は、保温性にあります。なぜなら、ウェットスーツの中に入り込んできた水を温めて、体温と水温を統一させてくれるからです。
水が侵入してきたら寒いと思いませんか?しかし、水が冷たく寒いと感じるのは最初のみで、体にフィットして選ぶものなので、少量の水が徐々に温まってきて体温の維持をしてくれます。
そして、ドライスーツよりもリーズナブルな価格帯で販売されています。真冬にカヤックをする場合は、ドライスーツの完全防水でしっかりと体温を維持することが重要です。しかし、初冬や沖縄の冬はウェットスーツをアウターの下に着ることで十分防寒することができます。
冬におすすめのウェットスーツはこちら:MORGEN SKY|ウェットスーツ2mm~5mm
春、秋|着脱しやすい服装がおすすめ
【春、秋の服装】
- 化学繊維のトップスとボトムス
- レインウェアやウィンドブレーカー
- 涼しい季節に適したウェットスーツ
春、秋の天候の特徴は、いきなり雨が降ったり、寒くなったり暑くなったりと非常に不安定な点です。そのため、急な天候の変化に対応できる、着脱しやすい服装を心がけましょう。
化学繊維のトップスやボトムスの上に防雨、防風アウターを着用するなど、急な天候の変化に対応できるようにすると理想的です。
また、涼しい季節に適したウェットスーツを着ることで、快適にカヤックを楽しむことができるでしょう。シーガルタイプのウェットスーツは春や秋に適応している、半袖長ズボンのウェットスーツです。
春、秋におすすめのウェットスーツはこちら:RSS SURF ウェットスーツ シーガル メンズ
カヤックを安全・快適に楽しむための準備【服装編】
カヤックは比較的安全な乗り物ですが、水に濡れることや紫外線への対策は万全にしておくことが大切です。状況によっては転覆するリスクもありますし、適切な服装を心がけないと安全性に加えて快適性も損なわれてしまうため、集中してカヤックを楽しむことが難しくなります。
まずは、カヤックを安全に楽しむための基本的な服装をチェックしていきましょう。
トップスとボトムス
体温を維持するために、基本的にはトップスとボトムスを着用します。
季節に合ったトップスを用意しておくと、仮に落水してしまった時に安心です。春・秋にはシーガルタイプ、冬にはドライスーツやフルスーツタイプのウェットスーツを着用しましょう。夏は水着にラッシュガードを重ねて着ることをおすすめします。
また、日焼け対策もできて着脱がしやすいことから、パンツスタイルのウェットスーツを1枚持っておくと大変便利です。
アウター
雨風をしのぐために、レインウェアやウィンドブレーカーなども用意しておきます。仮に雨が降らなくても、波や水しぶきによって濡れる可能性があるため、防水加工を施したアウターを用意しておきましょう。
また、夏の暑い時期には、ラッシュガード素材のアウターを1枚用意しておくととても便利です。
ライフジャケット
万が一転覆をした場合に、水中で浮力を得るためのジャケット。ツアーでは基本的に用意されていますが、レンタルできるかどうかは事前に確認しておきましょう。
帽子
つばの大きな帽子を用意しておくことで、特に夏は紫外線や熱中症を防ぐことができます。風で飛ばされる可能性があるため、心配な方はひも付きの帽子を選びましょう。冬はニット帽などを着用し、しっかりと防寒対策をすることが大切です。
また、紫外線やケガなどを防ぐことができるので、季節を問わずに帽子を着用しましょう。
サングラス
その日の天気によっては紫外線が強く、太陽光が水面に反射することもあるので、サングラスの着用も必要になります。メガネバンドも持参しておくと、落としてしまう心配もありません。
グローブや軍手
とくに冬場のカヤックでは、パドルを漕ぐ手が冷えてしまうことがあります。また、グローブ・軍手は紫外線対策やケガの防止にもつながるため、1年中用意しておくことが望ましいです。
濡れても良い靴
カヤックなどのマリンアクティビティにおいて、足元はもっともケガをしやすい箇所。そのため、かかとをしっかりと固定でき、かつ足全体をしっかりと覆えるマリンシューズなどが必要です。
上記のほか、コンタクトレンズを着用している方は、水中ゴーグルを装着しておくと安心です。穏やかな場所であっても、カヤックに乗っている以上は波や揺れの影響を必ず受けるため、軽視せずにしっかりと服装を整えるようにしましょう。
カヤックを安全・快適に楽しむための準備【持ち物編】
カヤックを最大限楽しむには、服装以外の持ち物にも目を向けることが大切です。当日の持ち物によって楽しみ方が変わってくることもあるので、必要な持ち物もしっかりとチェックしておきましょう。
必ず必要になる持ち物
- タオル:水に濡れた体や衣服を拭くために必要。転覆する可能性もあるため、2枚~3枚ほど持参しておくことが望ましいです。また、カヤックを楽しんでいる最中は、首にハンドタオルや手ぬぐいを巻いておくことで日焼け対策になります。
- 日焼け止め:水上は紫外線の影響を受けやすく、日焼けがひどい場合はやけどのような状態になってしまうことも。とくに紫外線の強い夏場は、日焼け止めをしっかりと準備しておきましょう。おすすめの日焼け止めはこちら:ビオレUV アクアリッチ ウォータリエッセンス 85g
- 飲み物:カヤックの最中は体から水分が奪われるので、飲み物を持参しておくことも大切です。水などをペットボトルや水筒に入れて、水分補給用の飲み物を用意しておきましょう。
- 保険証:万が一大きなケガをしてしまったときには、すぐに病院へ行く必要があります。そういったケースに備えて、保険証も持参しておくと安心です。
あると便利なもの
- 貴重品用の防水ケース:財布や携帯電話などの貴重品を身につける場合は、転覆などに備えて防水ケースを用意しておきましょう。ただし、防水ケースに入れても紛失してしまう恐れがあるので、貴重品は基本的に身につけないことが望ましいです。おすすめの防水ケースはこちら:Danyee|防水ポーチ、防水ケース
- 撮影用のカメラなど:カヤックの最中に写真を撮影したい場合には、防水用のカメラを用意しておきましょう。ただし、仮に紛失しても自己責任なので、カヤック上での扱い方には細心の注意を払う必要があります。
- 水着や化学繊維の下着:水着や化学繊維の下着を着用しておけば、ツアーや体験プランの内容によってはカヤックからそのまま海に飛び込めることもあります。楽しみ方の幅が一気に広がるため、水に飛び込める場所でカヤックを楽しむ場合には、ぜひ持参しておきましょう。
- 水中メガネ:海などに飛び込む場合は、水中メガネも用意しておくと便利です。とくに透明度が高い場所では、美しい水中世界を観察できることもあります。
水上アクティビティで注意したいことの一つが、「スマホの落水、紛失」です。良い景色を撮ろうとして誤って落としてしまったら、拾うのも修理も大変です。こちらの記事ではスマホの防水ケースについてまとめて解説してあるのでぜひ参考にしてみてください。
基本的な持ち物は以上ですが、眼鏡をつけている方はメガネバンド、といったように必要な持ち物は人によって多少異なります。そのため、実際にカヤックを楽しむシーンを想定して、必要なものをひとつずつ確かめておきましょう。
まとめ|さまざまなシーンを想定し、必要なものをしっかりと準備しよう
カヤックは初心者でも楽しめるアクティビティですが、当日までの準備によってリスクや楽しみ方が変わってきます。より安全・快適に楽しむには、水に濡れることや紫外線、気候などを軽視せずに、しっかりと準備を整えておくことが大切です。
また、カヤックに乗る直前まで過ごしやすい環境でも、急に天候が崩れてしまう可能性もあります。そのため、さまざまなシーンを想定したうえで、必要なものをきちんと持参するようにしましょう。
ツアーや体験プランに参加する場合は、現地で用意されているものやレンタルできるものを確認してから準備を進めると確実です。
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