テレビやインスタグラムで流れたシュノーケリングの映像を観て、自分も挑戦してみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
シュノーケリングは、海中の生き物や植物そして、水面下に広がる景色を存分に味わうことのできるアクティビティです。しっかりとした知識や技術を身につければ、初心者や子どもでも安全に楽しむことができます。
この記事では、初心者がシュノーケリングを始める際に、知っておきたい知識や注意点について解説していきます。
初心者や子どもでもシュノーケリングは楽しめる!
シュノーケリングは、水中マスクとシュノーケル(呼吸用パイプ)を装着して、海面から水中を鑑賞するアクティビティです。
ダイビングのように深く潜ることはなく、シュノーケルをつけるので息継ぎをする必要がありません。呼吸が苦しくならないので、泳ぎが苦手な方でも、シュノーケリングが好きという方は大勢いらっしゃいます。
また、浮力を確保するシュノーケリングジャケットやライフジャケットを使うことで、溺れる心配がなく安全性が高いのも魅力。ちょっと泳ぎに自信がない方やお子様でも楽しむことができます。
ダイビングとシュノーケリングの違いは?
シュノーケリングと同じく水中を泳ぐマリンスポーツに、ダイビングがあります。ダイビングは、比較的深い海で水深10m〜30m付近まで潜ることを目的としています。
ダイビングは、タンクやダイブコンピューターといった器材の操作方法や緊急時の対処方法などを講習や実習によって学ぶ必要があり、本格的なダイビングを行うには、「ライセンス(Cカード)」の取得も欠かせません。
一方のシュノーケリングは、道具を揃えればライセンス取得の必要はなく、手軽にはじめることができます。海の中を心地よく泳いでみたい方は、まずはシュノーケリングから始めてみると良いでしょう。
シュノーケリングに必要なもの
初心者がシュノーケリングを始めるにあたって、必要な道具をみていきましょう。
シュノーケリングスポットによっては、近くのショップでレンタルができる場所もありますが、できるだけ自分に合ったものを事前に揃えることによって、快適なシュノーケリングを楽しむことができます。
- シュノーケリングマスク
- シュノーケル
- フィン
- シュノーケリングベスト・フローティングベスト
- その他のアイテム
シュノーケリングマスク
シュノーケリングマスクとは、いわゆる水中メガネのことを指します。目や鼻に水が侵入するのを防ぎ、海中の景色を快適に鑑賞するための道具です。
レンズが1枚の「一眼タイプ」と2枚の「二眼タイプ」の2種類があり、一眼タイプは視野広く、景色をダイナミックに楽しむことができるため、人気が高くなっています。
一方の二眼タイプのシュノーケリングマスクは、度付きレンズへの交換が可能になっています。そのため視力が悪い方に選ばれます。
なお、普段コンタクトレンズをお使いの方は、シュノーケリング中は外して、度付きの二眼レンズの使用がおすすめ。コンタクトのズレや外れによって、周りを確認することができずパニックを引き起こす可能性があるためです。
どうしてもコンタクトを付けたままシュノーケリングをしたい方は、事前にツアー会社やショップの担当者に確認を取るようにしましょう。
また、シュノーケリングマスクは顔に触れる部分に使われている素材によって、装着感が異なります。フィットしていないものを選ぶとシュノーケリングを楽しめないだけでなく、水が侵入する恐れがあるので、事前に店舗で試着することが大切です。
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シュノーケル
シュノーケルとは、呼吸用のパイプのことを指します。息継ぎする必要がなくなるので、長時間海に潜ることを可能にします。
最近では、波を被っても水が入りにくくなっているものや排水弁によってパイプ内の水を外に逃すものが多く販売されているので、誤って海水を飲み込んでしまうリスクが少なくなりました。
また口に加えるマウスピース部分が、シリコンでできているものは、無味無臭でゴム臭を感じません。日光を浴びても劣化しずらいので、長期的に使うことができます。
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- 購入費用の目安:3,000円〜(シュノーケリングマスクとセット)
フィン
フィンとは、足ひれのことを指します。素足で泳ぐよりも推進力が増すため、海中を楽に移動するサポートをしてくれます。
シュノーケリング用のフィンには、素足のまま履く「フルフットフィン」とマリンブーツを履いた上で装着する「ストラップフィン」の2種類があります。
初心者の場合は、軽くて扱いやすいフルフットフィンがおすすめです。ただし、サイズが合っていないと靴擦れや外れてしまう原因となるので、こちらも事前に店舗で確認することが大切です。
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- 購入費用の目安:3,000円〜
シュノーケリングベスト(フローティングベスト)
シュノーケリング初心者の方に欠かせないのが、浮力を確保するシュノーケリングベスト(フローティングベスト)と呼ばれるものです。シュノーケリングを安全に楽しむために開発された道具です。
このベストを着用せずに、シュノーケリングをおこなう行為は絶対に禁止してください。たとえ、シュノーケリングの経験が長くても、沖に向かって流れる強い潮流(離岸流)や突発的な高波によって、事故につながるケースがあります。
実際に、シュノーケリングの最中に自力で陸に戻れなくなる事故は、毎年のように発生しています。シュノーケリングのツアーにおいては必ず用意されていますので、着用をするようにしましょう。また、個人でシュノーケリングを楽しむ場合は、事前の購入を忘れないようにしてください。
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その他のアイテム
この他にも怪我を防ぐために手に装着する「グローブ」や、素足で岩場を移動する際に必要な「マリンシューズ」を用意しましょう。
必要な道具一覧は、以下の記事で解説してますので、そちらも参考にしてください。
シュノーケリングができる場所
シュノーケリングは、北海道から沖縄まで日本全国どこの海でも楽しむことができます。とくに海水温が暖かく、透明度の高い沖縄や伊豆諸島は人気のスポットになっています。
また、パラオやハワイといった国外でもシュノーケリングをすることができます。海外でのシュノーケリングは、日本では味わうことのできない壮大な景色を見ることができます。
実際にパラオは、「シュノーケリングの聖地」と言われており、ゴールデンジェリーフィッシュと呼ばれる黄金色のクラゲと一緒に泳げるスポットやナポレオンフィッシュやカクレクマノミといった南国ならではの魚と遭遇できるスポットが多数あります。
ただし、場所に関する注意点として「遊泳禁止」と規定されている場所では絶対にシュノーケリングを行わないでください。
遊泳禁止と規定されている場所の多くは、潮の流れが早く、岸から沖に向かって離岸流(リップカレント)が発生しています。また船舶の往来が多く、事故に繋がる可能性があります。
事前に遊泳禁止区域でないことを確認してから、シュノーケリングを楽しみましょう。
シュノーケリングの基本テクニック
初めてシュノーケリングを体験する人は、専門のインストラクターから指導を受けることができるツアーに参加するのが安全の観点からもベストです。
ただし、ご友人やお知り合いに経験者がいる場合は、その方に直接教わるケースも多いのではないでしょうか。
そういった場合には、事前にシュノーケリングの基本動作について予習しておくと、海に出た時に習得が早くなります。
事前に口呼吸の練習をしよう
シュノーケリングで初心者が一番手こずるのが、呼吸の仕方です。シュノーケルを装着しているため、鼻から呼吸ができません。最初のうちはうまく呼吸をができず、苦しく感じるかもしれません。大きく吸って大きく吐くことを意識して練習しましょう。
水を吐き出す「シュノーケルクリア」を習得しよう
シュノーケリングをしていると、高波をかぶった際などにシュノーケルから海水が侵入します。呼吸が苦しくなるだけではなく、初心者はパニックを起こしてしまいがちです。
水が入っても慌てないようシュノーケルから水を吐き出すシュノーケルクリアを習得する必要があります。とはいっても、難しい動作は必要なくお腹に力を入れて、勢いよく空気を吐き出すだけです。
また、海水がシュノーケルに入らないように顎をあげるイメージで泳ぐのがコツです。ついつい真下を見たいと顎が下がると、シュノーケルから海水が侵入してきます。
フィンで水面を下に押すイメージで泳ごう
水泳のバタ足のように両足を交互にバタバタと動かす人がいますが、シュノーケリングのフィンを装着した状態だと、思うように前に進んでいきません。
シュノーケリングでは、フィンで水を下に押すイメージで足を動かしましょう。なお、足先だけで泳ごうとすると負担がかかってしまいますので、腰から下全体を動かすようにすると、推進力が上がり楽に移動できるようになります。
またこの際も、ゆっくりと大きく動かすイメージでおこなうと、力がよく伝わります。
シュノーケリングの注意点
マリンスポーツの中でも、比較的安全度の高いシュノーケリングですが、正しい知識や行動をしないと事故を招いてしまいます。事前に注意点を理解し、安全の確保をしましょう。
単独で行動せず、必ずバディを組む
海に入る時は、必ず二人一組のバディシステムを組み行動を共にしてください。一人で行動してしまうと万が一の事態に、正しく対処することができません。
緊急時にもお互いを助け合い、周囲に助けを呼ぶためにバディシステムが必要です。ただし、初心者同士でバディを組むことは避けてください。経験者と初心者で組むことによって、危険を回避できます。
シュノーケリングをしたいけど、周りに初心者しかいないといった場合は、必ずダイビングショップが開催するツアーを利用しましょう。
万全の体調で海に入る
シュノーケリングは、万全の体調で行うようにしましょう。長い間海の中にいると、人の体温は奪われます。陸地では、平気だったのに、シュノーケリングを開始すると体調が悪くなるケースがあります。
シュノーケリング前日は、十分な睡眠時間を取ることや過度な飲酒は控えましょう。
加えて、海に入る前は事故や怪我の防止のため。必ず準備運動を忘れないようにしてください。
事前に天候をチェックする
海に入る前には、必ず地域の天候をチェックするようにしましょう。特に注意したいのが、周辺海域の「風・波の強さ」です。
風の強い日、特に陸から海に強い風が吹いている時は、離岸流(リーフカレント)が発生しやすい傾向があります。一見穏やかな海に見えても、急に沖まで流されるというケースもありますので、風の強さは必ずチェックするようにしましょう。
また波が高いと、シュノーケリングが波をかぶり、シュノーケルを通して水を飲み込んでしまいがちです。初めてシュノーケリングに臨む人は、急に水を飲み込むとパニックに陥りがちです。
海中の生物に触れない
シュノーケリングをしていると、クラゲや魚といった海中の生物を、間近で見ることができます。せっかくなので触れてみたい気持ちも分かりますが、海中生物の中には、毒や鋭い棘を持つものも少なくありません。
積極的に人に攻撃するケースは稀ですが、うかつに触れてしまうと危害を加えられる可能性があります。場合によっては、重症化する恐れがありますので、海中の生物は一定の距離を保ち鑑賞するようにしましょう。
またサンゴなどの生物は、環境の変化に弱く、人が触れただけで生態系を変えてしまう場合があります。美しい海を守るためにも、海中生物には触れないことを意識しておいてください。
また、パラオでは環境保護の観点から、日焼け止めの使用が禁止されています。美しい自然を次の世代に引き継ぐためにも、ルールを守ってシュノーケリングを楽しみましょう。
初心者はシュノーケリング体験ツアーがおすすめ!
シュノーケリングは、安全面の知識や基礎的な動作を習得すれば、初心者でも小さなお子様でも十分に楽しむことができるアクティビティです。
事前にしっかりと基礎知識を身につけると共に、経験豊富なインストラクターの指導を受けることをお勧めします。そのため、初心者はシュノーケリングの体験ツアーを活用しましょう。
ツアー料金に道具のレンタルが含まれている場合がほとんどなので、初期費用をかけずにシュノーケリングを楽しむことができますよ!
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